頑是ない歌

文豪ストレイドッグス 夢主 中原中也
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『【文スト】幸福と不幸は紙一重』の夢主君です

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中原中也

『在りし日の歌』より『頑是ない歌』

思えば遠く来たもんだ
十二の冬のあの夕べ
港の空に鳴り響いた
汽笛の湯気は今いずこ

雲の間に月はいて
それな汽笛を耳にすると
竦然しょうぜんとして身をすくめ
月はその時空にいた

それから何年経ったことか
汽笛の湯気を茫然と
眼で追いかなしくなっていた
あの頃の俺はいまいずこ

今では女房子供持ち
思えば遠く来たもんだ
此の先まだまだ何時までか
生きてゆくのであろうけど

生きてゆくのであろうけど
遠く経て来た日や夜の
あんまりこんなにこいしゅうては
なんだか自信が持てないよ

さりとて生きてゆく限り
結局我ン張る僕の性質さが
と思えばなんだか我ながら
いたわしいよなものですよ

考えてみればそれはまあ
結局我ン張るのだとして
昔恋しい時もあり そして
どうにかやってはゆくのでしょう

考えてみれば簡単だ
畢竟ひっきょう意志の問題だ
なんとかやるより仕方もない
やりさえすればよいのだと

思うけれどもそれもそれ
十二の冬のあの夕べ
港の空に鳴り響いた
汽笛の湯気や今いずこ

那戯田沢 亜須


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やっぱり中也の詩は凄く心に響くなぁ〜
言葉では言い表せないくらい
読んだ時の感動が…
中也の詩は大好きなので嬉しいです(*´꒳`*)

イラストもなんだか深い…
お話も絵も素敵ですね


麗華三日月