【文スト】20巻感想LOG

文スト どうしてこうなった ほんとうにどうしてこうなった
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《わんくっしょん》

本LOGは2020年12月4日発売の文スト20巻について、色々しんどくなって耐え切れなくなったヲタクが感想を書き散らしているものです。

7098字です。

まだ手元にないけど買う予定の方、アニメ化するまで待機中の方など、
【ネタバレを食らったら致命的な傷を負う】方は読むのをお控えください!!

「大丈夫!!」な方はこのままお進みください。













【目次】
・これまでのざっくりあらすじ
・20巻における主人公
・推し語りをさせてください
・今後の展開予測


これまでのざっくりあらすじ

ドストエフスキーを無事に捕えた功績を認められ、探偵社は名実共に誉れ高い異能組織になっていきます。社長・福沢諭吉は法権の代表者である斗南先生より、直々に表象されただけではなく「すごい刀」まで頂きそうになりますが、社長まさかのどちらも固辞。

相変わらず権力におもねることをしないパンクな社長ムーブ。これと平行して乱歩さんは、「犯罪の証拠を消す」能力を持つ小栗虫太郎が起こした殺人事件を、「友人のために作った未解決事件」だと見抜きます。

この流れで特務課のエージェントとして引き抜かれることになった虫太郎ですが、

何者かに襲撃されてしまいます。この時、何かに気がついた彼は車の無線を使って「探偵社は次に来る依頼を受けてはいけない」と忠告しました。

それが現在話題の「天人五衰」事件です。

国の重役ばかりが連続で変死する事件とともに、犯罪者グループは立てこもり事件を起こし、探偵社を煽ります。乱歩は「やめたほうが良い」と社長に忠告しますが、使命に忠実な社長は依頼を受け、人質の救出のために突撃を命じてしまいました。

助けに入るも一歩間に合わず、人質が殺されていく様子を傍観していた探偵社は、いつのまにか犯人グループの立場に逆転。(今起こったことをありのままに話すぜ…)

なぜ自分たちがチェンソーを持っているんだとあきれているのもつかの間、その様子を全国放送されてしまい、探偵社が国のテロリストとして追われる身になってしまいました。

しかも、この危機にも関わらず太宰が居ません。

虫太郎はかつて、太宰がマフィアを抜ける際に全ての余罪の証拠を消す取引を行っていました。その虫太郎の異能が切れた瞬間、太宰の罪が露出して、

軍警のトップ部隊・猟犬の一人である条野採菊にしょっ引かれてしまったのです。

しかしそれも太宰の計算のうち。その結果、重犯罪を起こした異能者が収容される特殊な監獄に投獄されますが、そこに収容されていたドストエフスキーとの対談にも成功。
(ドストエフスキーが捕まったのも、牢獄が一番安全な場所だったかららしいです。同じつかまるにしても【ラスコーリニコフの数倍化け物】じゃねえか)

太宰は監獄から心臓の鼓動で指示を出し、探偵社を助けるために暗躍することに。



探偵社を追う『猟犬』の面々とぶつかる一方、彼等の無実を確信しているマフィアは要所要所で手助けをしていきます。特務課の坂口安吾、喫茶店のモンゴメリちゃんも仲間に加えて、探偵社がテロリストとなるよう『事実改変』をしたきっかけの道具「(書き込んだ内容を事実に変える)本」を入手するために奔走します。

その他起こったこと、わかったこと
・天人五衰の構成員は5名。長は「神威」とよばれる人物。それからゴーゴリ、ドストエフスキー、シグマ。あともう一人誰かいる。
・フィッツジェラルドが仲間になった。

・虫太郎とポーは同じ屋敷に住んでいる。乱歩と楽しい仲間たち。
・与謝野さんは昔、「異能力者が戦争に参加する利益」を上層部に伝えるための道具として、鴎外に利用されていた。戦争で傷ついた兵士を何度も治し、戦場に送り出した結果、心が壊れて自害する者がでてしまった。その兵士が立原道造の兄だった。立原は猟犬に拾われ、与謝野さんへの復讐に燃える。
・天人五衰の一人、シグマが経営する天空カジノで、硬貨に似せた爆弾を大量に生成している。ここに猟犬の立原・大倉がガサイレに入る。

また、本のありかを聞き出すために敦・鏡花が乗り込む。聞き出すのに成功したのかどうかは微妙。(今は敦が思い出せない状態???)


(これから20巻の内容に入ります)

福地はカジノで生成されたコイン爆弾が全世界に流通することを懸念して、様々な国の防衛大臣・エージェントを招いて会見を開きました。

「国の境なく、一つの組織として悪に立ち向かう機関をつくる」目標を掲げた福地に賛同する者は多く、英雄の「福地桜痴」の影響力が伺えます。


・福地がモデルの映画があり、諸外国でも大人気
・人狼やらを根絶やしにしたこともある、朝霧カフカのクトゥルフ性癖が全面的にあふれたキャラ
(以上のこともあって私は大好きです。イケオジは良い)

本物の天人五衰の長は何者か、推理を続ける乱歩は猟犬の長である福地桜痴を頼ります。

社長の幼馴染である福地とは子ども時代から面識があり、乱歩は絶大な信頼を寄せていました。が、これが仇になって正しく疑うことができなくなっていたのです。

「探偵社はテロリストではないと証言してほしい」と頼み、会見先へ行くため船に乗り込んでいきますが、まさかの【証言を頼んだ相手が主犯】でした。

船に乗っていたのは乱歩と敦。非戦闘員の乱歩さんは、ポーが書いた小説のなかに急いで逃げ込みますが、敦一人で敵のボスを目の前にした事実は変わりません。

「一緒に居てほしい、誰でも良いから――」

そう念じた敦のもとに現れたのは、作業服が良く似合う芥川龍之介でした。(多分ですけど、敦的には「誰でも良い」の中でもかなりヤバイ方)


太宰の命令で「敦を助ける」ためにやってきた芥川と共闘しますが、福地はびくともしません。

福地がこれまで戦ってきた相手は悪人だけではなく、民間人の女子供も虐殺の対象。
それらの仕事に堪えかねた彼が「悪の根源から絶つ」と本気で願って計画したことですから、頓挫させるわけにはいかない…という正義VS正義の戦いになっていきます。

「敦が芥川を信用しきってないからワシの勝ち(意訳)」

この一言と一緒に芥川に裏切りを誘いかけます。


・芥川はマフィアなんだからテロリストを退治する理由は特に無いじゃろ
・ワシの代わりに敦を殺したら助けただけでなく鍛えてやろう
・敦は自分の命と引き換えにするほど大事な人間か?

聞けば聞くほど芥川が裏切らないか心配になってくる内容ですが、そこは芥川の太宰への忠信が勝ち、再び敦との連携に戻りました。


(ここから先20巻のセリフを引用します)


芥川「だが僕は他の方法を選ばぬ。貴様を斃す。それだけが僕の『意味』だからだ」
敦「お前は何時もそれだ。何故そうも『生きる意味』に拘る?」
芥川「時間がないからだ。誰にも云っていないが」

芥川「肺の病で長くない」



え、

あ、あ、   あ、え、




.

芥川「故に僕は残された時間の中で、太宰さんを落胆させる訳には決して……いかぬのだ」


(文章の意味を理解する前に、気がつくとマボの頬に涙が伝っているという珍事に。鼻水も出た。身内の訃報を聞いた時以来のことだった。この後マンガを再び読むまでに意味もなく部屋の中を三周した)


芥川の衝撃告白を受けた敦は、芥川を信じて戦う決意を固めます。
敦が特攻し、芥川が援護する理想の形で福地を討った…とおもいきや、福地の武器・雨御前がとんでもねえ能力を発揮します。

おさらいすると、福地は「武器の威力を100倍にする」能力の持ち主で、御神刀の雨御前は空間をワープする能力がある異能刀です。

それを手に持った福地さんは、まさかの『負けた事実の時間軸を切り取って』なかったことにするという暴挙に出ます。(((サンズだってもっと遠慮するぜ)))

じゃあどうする。もう勝つどころか生きて帰れねえじゃん…と誰もが思ったその時です。

(20巻のセリフを引用パート2)



芥川「愚者め。疾く往け」

芥川先輩が敦を庇い、福地に斬られてしまいました。
この隙に潜水艇から敦は逃げ出すことに成功しましたが、


福地「(芥川を見ながら)既に死んでいる」

(首を切られて血の海に寝ている芥川が)
(マボの心の中の幼女は大声を上げてのた打ち回った)

まだ終わらなかったです。


福地「死んでいるところ悪いが、君には未だ仕事がある」



福地さん、何をする気なんですか、その手に持っている吸血鬼(コンパクトサイズ)を芥川に近づけて何をする気ですか、まじで何をしているんですか……

我々の不安をよそに、無事に生きて戻ってきた敦は、安吾から芥川の訃報を聞かされることになります。同じように、船上の戦で殉職した、とマフィアにも情報が伝わり、樋口さんが泣きはらした顔で途方にくれて歩いていました。

そこになぜか、【死んだはずの芥川先輩】が現れました。

前に吸血鬼に芥川が噛まれていることを知っている読者としては、

それは芥川さんであって芥川ではないと叫びたくなりますね。

樋口「漸く……判ったんです。私、何も伝えずに終わるのだけは厭だって……!聞いてください私、」

ついに伝えるのか、死んだと思ってた好きな人が無事に帰ってきたと思ったら、そりゃ告白しますよね…あんなことがなかったら手放しに喜んで一生芥樋小説を書いて暮らしたのに、


振り返った芥川先輩は、案の定人ではなくなっていました。

吸血鬼になった芥川は可愛い樋口さんの告白をよそに、彼女に噛み付いて「生きた屍」状態にしてしまいます。

樋口さんから次々にパンでミックが発生し、銀、広津さんらも全滅。

芥川は殉職した死体さえも兵器として利用されてしまい、後輩や妹を害してしまうのでした…


(マボの心の中の幼女が「どうして告白したのに幸せにならないの?ママ」と叫びながら泣いた)

20巻における主人公

もちろん芥川先輩です。本当にありがとうございました。

推し語りをさせてください

(ここから先は、更に個人的な支離滅裂萌え語りになってしまいます)

私の文ストにおける推しTOP3は森鴎外、綾辻行人、芥川龍之介の三名です。安吾と中也さんも同じぐらい大好きですが、「人間としての短所を含めて好き」というヤバイ領域に達しているのがTOP3の皆さんなのでご紹介させていただきました。

中でも芥川龍之介は新しい扉を開いた開拓タイプのやべえキャラなのです。

・目がいっちゃってる
・真顔で面白いことをたまに言う
・妹思い、仲間思い
・なんだかんだ兄貴分
・狂戦士
・義理堅い


好きです。短所含めて好きになるとは思ってなかった。いままで好きになるタイプは聖人君子系かイケオジに絞られていたにもかかわらず、唐突にやべえ男にはまったなという印象です。

戦闘狂と兄貴分が同居している点で言えば、中也さんと同じですし、どっちが兄貴かときかれれば10人中1000人が(数字は仕様です)「中也さんのほうが兄貴」だと答えますが、

「どっちがリアルなお兄ちゃん?」と聞かれたらマボ的に芥川龍之介なんすよ……。
そして私が芥川を推す理由も、芥川が【お兄ちゃん】だからなのです。


(兄貴もおにいちゃんも両方好きですが、今回は「芥川が何でおにいちゃんなの?」という疑問に対し答えをだしていくため、あえて比較するかたちをとらせていただきます。
なんどもいいますがどっちも大好きです。中也さんの萌え語りもしているので是非よんでいってね)

【芥川はなぜお兄ちゃんなのか】

まず、貧民街での子供たちとの接し方を見ていきましょう。

中也→圧倒的な力を持っているために頼られているが、仲間たちは素性の判らない中也を信用し切れていない。中也も素性がわからないにも関わらず自分を受け入れてもらっている負い目があるためか、彼等の統率を乱す行為について強く言い出すことができない。

中也さんは力が常人離れしているために、同い年の子供たちからも「得体の知れない何か」だと畏れられています。しまいにはどうして自分たちと一緒に行動しているのかわからない、という不安が爆発して裏切られてしまうほどなの

ですが、中也さんの方は裏切られたことよりも「不安にさせてしまった」ことを悔いている…

そういうところだぜ中也さん!!!
彼は人ができすぎているために、なかなか【親近感を抱かせない人物】なのです。


基本的な精神構造
・仲間の苦しみや悲しみは自分のもの
・頼ってくれたのなら応えたい
・頼られたら貸し借りは関係無し。
・一番強いから長になっているけど、それも責任を果たしているだけなので権力は無くても良い



こ れ は 確 か に 「なんで俺らと一緒にいるの??」ってなる。

羊「(なんでこんなスゲーやつが俺らと一緒に…?別に一緒にいるのは俺らじゃなくても全然良くね?むしろ中也もそう思ってるんじゃ…)」
中也「(俺なんかを受け入れてくれたこいつらは、俺が守る)」

これぐらいの乖離はあります。
中也さんが人のできた兄貴過ぎて、親近感が湧かない。

それが最も顕れていると感じたのは、酒を盗むためだけに紛争地域に侵入した仲間への注意の仕方でした。強く注意をするどころか、危ないことをした彼等の身を案じて

いるような言い方になっているのです。

これ見たことある。ヤバイことした友達に強く注意できない中学生だ…。

本当に、心の底から、彼らと平等でいるつもりなんだと思いました。中也さんは等身大の15歳で、仲間と云うか友達を大事にしたいだけなのに、彼らは自分を長として扱い続けている…。

つまり、「頼れる仲間」にはなりたいけど「清濁あわせもったボス」にはなれない。
それが中也さんが【兄貴】たる所以なのかなと思いました。


イメージとの乖離と言えば、中也さんはバレンタインの日にくっそチョコ貰ってそうなのに、バレンタインそのものを知らなかったり。

ドライブも気晴らしの面が強いから、「所要の際は仕事用端末まで」なんて一言を残してオフを一人で満喫したり。(上記含めてツイッターの公式企画)

派手に見えて、結構ナイーヴなところがあるのがこの人の魅力ですよね…
夢的に見たら、意外と彼女の家でソワソワしながらご飯作りを手伝っているような初心さがある判りずらいギャップのあるキャラだな、と。。。

人に頼るのが苦手なのかな、対等の友人ができたらそりゃあもう楽し((ry



このままだと中也さん萌え語りで終わりそうだったので芥川の「貧民外での子供たちの接し方」をみていきます。

芥川→「心なき狗」と周囲の大人に噂され、仲間にも頼られつつも畏れられている。仲間のために戦っているのか、仲間を理由に暴力を振るっているのか不明(by銀)。
失敗やミスは厳しく叱責する。相手の素性は行動でなんとなく察するけど興味ない。

大事なのは最後の一行です。芥川さんは、悪いことをしたら仲間にもガッツリ怒る。
ここがお兄ちゃん。樋口さんもひっぱたくし、子供相手だろうと容赦しません。
織田作のところの子供が戦闘員になろうとしたときは半殺しにしました。(オイ)

怪我をした仲間をおんぶする描写がBEAST原作にはあり、「そっちの方がお兄ちゃんじゃね?」と思われる方も多いかと思いますが、個人的には叱っているところで兄を感じましたね…ハナッから【彼等の保護者として動いている】んだなぁ~と。

保護者だから躊躇しないんですよね。同級生を怒り辛い、の感覚は「何故」の一言で理解すらしなさそう。グループのリーダーを書く上で、朝霧カフカが中也と芥川の区別をつけるために敢えて入れたシーンのようにも感じました。

更に云うなら怒ったり、褒めたり、おんぶしたりっていう「年下面倒見サイクル」が完成している点も良かった。BEAST良い。小説版をお持ちの方もマンガをぜひ買って読んでください。

子供が芥川さんの胡坐を枕にして寝とる…当たり前みたいに膝を貸しとる…
全体的に妹がいる兄貴感がすごかったです。

ライバル的な年が近い弟がいるのではなく、庇護対象の妹がいる点が彼の人格形成にめっちゃ影響を与えていると思います(早口)。


総評を書くと、芥川は「正直怖いけど頼りになる兄ちゃん」なのかなと思いました。
子供たちが敬語をつかいつつも、芥川を遊具代わりにして遊んでいるシーンがとても印象的です。ノートに文字を書いてる時も、子供が群がってわちゃわちゃしている挿絵があったりして、遠巻きな存在として描かれていません。

芥川は完全に目上の人にはならないのです。これめちゃくちゃお兄ちゃんじゃないですか。

今後の展開予測

………そのお兄ちゃんがウグフウゥウウ…(本題に戻る)

このまま吸血鬼騒動でマフィアが全滅!ルートは流石に無いと思うので(無いと信じたい)、
救済ルートを考えてみました。

一、吸血鬼の親玉を倒したら、吸血鬼状態ではなくなる
二、本による改変で、吸血鬼騒動そのものがなくなる

両方とも、広津さん・銀・樋口さん救済ルートにはなりますが、どれも芥川は救われません。

一は再び芥川が死体に戻ってしまうだけだし、二は万一生き残っても芥川の寿命はそのまま…


どっちにしろ作品が終わるまでに、芥川さんの寿命が尽きてしまう可能性があります。


最悪を想定し続けたら、きっと、だめーじはすくないんじゃないかって、

だって芥川が…推しが肺病で死んじゃうだなんてそんな。。。

お願いだから銀と樋口さんだけには事実を伝えてほしいです。残った時間を大切に自分のために使ってくれ…

アァ、異能力生命体の中也さんも活動期限が迫っている可能性があるんでしたっけ…


なんで中也さんと芥川をそんなにも作者は殺したがるんです?????
どうして私の推しはすぐにそうやってあsdんじゃr;あな@sdじゃんvj!!!!!


【閲覧ありがとうございました………】

アバンギャルド・マボ


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書いていてめっちゃ楽しかったので、自分の投稿に良いねを押しちゃいます。これは本当に楽しかった。芥川と中也さんが今後どうなっていくのか不安です……


アバンギャルド・マボ


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