病み刀剣のそれぞれの話(イラストと小説)

刀剣乱舞 加州清光 鶴丸国永
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忘れ去られるのは何時も一瞬

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_____彼等が紡ぐ物語も、各々が秘める嘗ての主や戦友への想いも、全ては製作者側の作った紛い物でしかないのだ。
感情ですら『人工物』である彼等の思念が一人歩きをするのは単なるバグ______そう言って、審神者である彼女はにっこりと微笑んだ。花が咲くような甘い笑顔の筈なのに、底冷えする様な感覚。
「彼女」は『返せ』と言っている。
刀剣である自分達のために作られた『シナリオ』を返せと言っている。
「それは君の物ではないよ」と、甘く囁く。
どろりと熱を孕んで、無いはずの脳味噌に直接入り込んでくる。

鶴丸国永のさがしもの

鶴丸国永はただただ、探していた。
何を、というわけでも無いが、ひたすら探していた。多分きっと、とてもとても、愛しいもの。
壊れかけの身体には大きな風穴が空いてる。その風穴が、何かを欲していた。多分きっと、この風穴を埋めることができる、とてもとても、大きなもの。
温かく柔らかい『あの子』はもう既に冷たく硬くなっていた。だから探していたのだ。代わりになるものを。
本体の切っ先を引きずりながら、先が割れ削れることも厭わず先に進んでいた。

じゃまなかたなは、またきりきざめばいい。
だいじょうぶ。こんどはきっと、うまくいくさ。きみとおれの、ふたりきり。じゃまなんてさせないさ。

血で濡らした口内から、かたかたと拙く言葉を紡ぐ。だいじょうぶ、だいじょうぶと何かをあやす様に。その手には嘗ての主の破片をを愛おしそうに握っている。

だいじょうぶ、とまた小さく呟いた彼の周りには、色濃い闇と割れた刃が、キラキラと散らばっている。

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ハナハナ


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