この世で一番

ファニソフィCS
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:656 hit

最高ランク : 2 , 更新: 2022/09/08 0:25:56


//px02.nosv.org?src=http%3A%2F%2Fimg.u.nosv.org%2Fuploader%2Ffiles%2F0%2Fd%2F9%2F0d9cc2b0896a56ce11e2c906235a4336.jpg&w=1200&h=&ext=1&zc=

壱の過去のお話となります!

注意
痛々しい表現や血の表現の混じったイラストが含まれますので苦手な方はご注意ください

これは誰にも心を開かなかった少年がただ一人愛を持った過去のお話



家族構成は5人家族。
父、母、兄、姉、彼である。
元々お金には困らない日々を送っていて兄も姉も学校では素晴らしい成績を残しており勉強も運動も文句なしだった
彼は成績優秀では無かったために父や兄弟からの当たりは強くそんな奴らが大嫌いだったがどんな時でも励ましてくれた
母は本当に大好きだった。

しかしそんな日々も続くはずなく母が亡くなった。
事故だったらしく即死だったらしい。
その時の天気と葬式は晴れなはずだったのにも関わらず雨だった。


彼を守る籠は無くなった為にそれからは父、兄、姉との地獄が始まる。
父からは良い成績を持って帰らないと家には入れてくれない。
ご飯もろくに与えて貰えず兄は暴力と罵詈雑言。
姉は自分で試したくないからと耳のあらゆる所にピアスを開けられた。
しかもあけるものは専用のピアッサーでは無く針を何本も同じ所に入れたり、
キリで開けたりはたまたフォークで無理やりなんて事もあった。

父は『お前のような出来損ないはこの家に必要ない。お前は何故我が家に生まれたんだ、意味の無い能無しが』

兄は『お前みたいなバカが一緒にこの家に居るのとか最悪だ。
この家にいたかったら成績を残せ、まぁお前みたいなクズでノロマなやつじゃ何をしてもどう頑張っても最下位だけどな』

姉は『あんたなんているからお母さんは死んだのよこの疫病神!
上手くいかないあんたでも出来ること教えてあげる、ほら、耳貸しなさいよ、実験台!』と言うような言葉を言われ続けた

いたい、くるしい、おなかがすいた、気持ち悪い、寒い。
そんな気持ちがグルグルと頭の中で回転して睡魔より痛みの方が勝つから寝れない。
そんな彼にも大事なものがありそれは母が初めてプレゼントしたオオカミのぬいぐるみだった。
どんなにボロボロになっても母に持っていき直してもらいそれは大事に大事にしていた。
そんなオオカミのぬいぐるみの名前は「ルプス」ラテン語でオオカミと言う。
ルプスに毎日のように話しかけてはその日あった事を話し自分は1人ではないことを念じていた。


そんなある日ルプスが''喋りだした。''

アイツは俺に声を荒げて話さない。
アイツは俺に怖い顔を見せない。
アイツは俺に母と同じ気持ちをくれた。

ポカポカ、ぬくぬく、あったかい、
痛みなんてその時だけは遠い彼方に行ってしまう。

「…君は強い子だよ。僕は何もできないのに、こんなにも、強い。」

『そんなことねぇ。お前がいつも俺を見てくれるから、こんなの、平気だ。』

「ふふふ!壱は僕のスーパーヒーローだね!大好き!」

何言ってるんだ。
お前の方が俺のヒーローなのに。

その声は彼にしか届いておらず周りの人には聞こえない。
話初めは信じられなかったが母が居なくなった今信じられるのはルプスのみ。
優しさが溢れんばかりに出てくるものだから母が亡くなったあの日以来の涙を流した。
因みにルプスは性別的には男なため同棲愛と言うことになる。

ルプスには好きだと言うことは伝え済み。両想いである。

大好きなお前
優しいお前
母さんと同じようなぬくもりのお前

お前がこの世にいるのなら痛いことも苦しいことも辛いことも
心が壊れそうになったとしても。もう少し、頑張れる。

そしてとある日の事

今日もまた成績が良くないテストを父に見せた。
いつもなら家から追い出されて蔵の中に入れられるのに今日は、違った。

瞳の中に光がないその顔があまりにも不気味だったから顔を引きつらせた。
怯えた俺を見ると父は俺の部屋に入ると否や机や棚にあるものを叩き落した。
ルプスはベットの下に隠してあるから見つけることはなかったが
服や教科書、毛布はボロボロになった。

『お、おい!やめろ!』

「煩い!この疫病神めが!お前はなぜ兄や姉のように勉強も、運動も、何も貢献できないんだ!
お前に!お前なんかに幾ら金をつぎ込んだと思っているんだ!」

『っつ…!!!そ、そんなこと頼んだ覚えはない!』

そう言うと父は俺に今も残り続ける傷を作った。
ハサミはトラウマを作るのが上手いらしい。

「黙れ!黙れ黙れ黙れ!!!お前なんざあんな馬鹿な女に産ませるんじゃなかった。
どいつもこいつも、失敗作めが。…こんな記憶今すぐに消えてしまえばいいんだ。」

そう言うと父は手に持ったハサミを母が写る最後の写真に向けて大きく刃を開いたと思えば
ジャキンと二つに切り刻んだ。
優しい母の表情が悲しんでいるように見えてしまった。













そのとき俺の中で糸がぷつんと切れる音がした。

















夜。彼は自分が必要だと思う荷物を落とされ壊されたものの中から見つけてカバンに詰め
父達の部屋に木の棒で開けられないように閉じ込めてから自分の部屋に火を付けた。
ベットも机もクローゼットも家族写真だって。
全てが炎に包まれていく様を見届けた。
赤のなかにオレンジが含まれたゆらゆら揺れる炎を家の外から見つつ大嫌いな家を後にした。

//px02.nosv.org?src=http%3A%2F%2Fimg.u.nosv.org%2Fuploader%2Ffiles%2Fc%2F7%2F5%2Fc75c671c29872811b57b5c3d44c2c7c3.jpg&w=1200&h=&ext=1&zc=
家を出た際の壱君

彼のトラウマについて。
彼のトラウマは大きな声と雨
家族からの暴力なんかをする為に来る足音を毎日のように聞いていた為に耳が良くなった。
何かが落ちる音、擦れる音、水を出す音等色んな音が直ぐに入ってくる。
その中で特に声、何かに怒鳴る声は父と兄から嫌という程聞かされていた為に聞いてしまうと何処かに逃げてしまう。
そして雨は母が亡くなった日。葬式を上げても悲しい顔をしているのは自分しかおらず他は無表情だった。
小雨くらいならば耐えられるが通常程の時でも部屋から出るのを恐れてしまう。

//px02.nosv.org?src=http%3A%2F%2Fimg.u.nosv.org%2Fuploader%2Ffiles%2F6%2F8%2F4%2F6845fb35ed1fb0cad682c0361dae9882.jpg&w=1200&h=&ext=1&zc=

//px02.nosv.org?src=http%3A%2F%2Fimg.u.nosv.org%2Fuploader%2Ffiles%2Fc%2Ff%2F4%2Fcf47b94a7da087a41cb5b37cdb84e0cc.jpg&w=1200&h=&ext=1&zc=
差分

壱の過去どうでしたでしょうか。
この後は歩っていった先に孤児院があり保護をしてもらったという感じになります
こんな人と関わるのを嫌う彼ですが優しいときは優しいです。
(ルプスと話すときだけ)

難しいかもしれませんが関係などもお待ちしてます~!!!

しゅが


投稿を違反報告 / ブロック




大きな子供【勇魚CS】
2024/01/08 4:15:50 7



ファニソフィ
2023/08/30 8:33:02 9



イラスト オリジナル デジタル 創作 うちの子 wrwrd ハズビンホテル らくがき 宝石の国 rkgk